オーナーよりあなたへ
—はじめに—
~心が静かになっていく異空間へ~
こんにちは。スタジオオーナーの三田紗眞心でございます。
このたびは、studio Muguet〈スタジオ『ミュゲ』〉のウェブサイトをご覧頂きまして、どうもありがとうございます。
私は、幼い頃から琴や三味線の音色に心落ちつく子どもでした。
願いが叶って、8才から茶道・華道・お琴のお稽古が許されてとても嬉しかったことを覚えています。
お茶やお華の世界では無になれる心地よさが大好きでした。琴の音の響きを体で感じて心が静かに落ちついていく感覚も、私にはとても大切な事でした。少し周りの仲間とは違う楽しみを持つ子どもだったと思います。
自然な時の流れの中で年月を重ねた私は、「幸せ」とは「嬉しいこと」と同等と思っており、物質的にも世間的にも上へ上へと目に見えない何かを強く求めていました。
ところが、ある日、今までに一度も考えたこともなかった「ヨガ」を始めたことで、ヨガの叡智を知り、私の価値観は大きく変わりました。
2009年の秋、バカンスとして出かけたパリの7日間。パリ20区を、暮らすように徒歩で巡りました。
肌でありのままを感じながら過ごしていると、街の人々が教会に集まる姿に心が動くようになりました。毎日夕方6時になると、その日たどり着いた街の教会の後ろの席に腰を沈めさせて頂くひとときは、心のやすらぎとなっていました。
それは、街を歩くだけでは味わえない、その土地で生きる方の内側を垣間見る刺激的な体験でした。
言葉を越えて感じる、司祭の温かく優しい眼差しと微笑み、大切に触れて下さる両手のぬくもり。
正装で参加されている方々の、真摯で静かな祈り。
ある日出会った、涙が止まることなく流れあふれる青年の美しかったこと。
長い時を経ても繊細で美しい石の彫刻に囲まれ、たくさんのキャンドルの明かりとともに漂う生花のやさしい香りと、自然体で融け合える幸福感。
ある日の荘厳なノートルダム寺院でのミサで、温かい霧に包まれるように、心の底から「本当に大事なことを見つけるために、私は、帰国したらヨガを始めよう……。きっと、全てはそこからはじまる!」と、今までに一度も考えたことのない気持ちを抱きました。
それが、私がヨガを始めたきっかけでした。
ヨガを学ぶにつれて、私の価値観は、大きく変化して行きました。
元々持っていた静けさが生きる軸に変わると、抱えていた苦しみや痛みの雲が自然と晴れるのを安心して眺められるようになり、光を感じられる道を自分のペースで落ちついて歩むようになりました。
私はヨガを通して、心の中に抱えていた不必要な荷物をそっとおろして、心を整え、心地よく、私らしく生きられるようになりました。本来私が持っていた心の静けさを取り戻せたように思います。自分で自分を幸せにできることに気づいたのです。
あなたの人生を自らの力で慈しみ、育みながら生きてみませんか。
個人を大切にするヨガにも、生きる源である食にも、静寂と和し相手の心を感じる茶道の世界観にも、植物の誇張しないエネルギーにも、本当の私を思い出させてくれる世界の入り口が存在します。
ご自身で、その扉を感じて見いだし、一歩足を踏み入れてみませんか。きっと、あなただけの美しい感性の扉があるはずです。
36階の小さなstudioで、心を整え、お越しくださるおひとりおひとりを大切に思い、お待ちしております。
三田 紗眞心