「松樹千年翠」
しょうじゅ千年のみどり
松を
ときわぎ(常盤木)
このように音にすると
心に馴染む思いがします
常緑樹のことです
一年中 緑色の樹木
そんな変わりない樹でも
春には…柔らかい
若草色の新芽を出して新旧交代の理(ことわり)がなされています
いつも同じに見える松の樹ですが、その力強い姿と生命力は、目立たないところの小さな変化の織り成しです
薔薇や満開の桜のように話題になることは少くても
穏やかで
安定した美しさ
世の中の移ろいに振り回されない
黙々と命を活かす存在
不変で不動の姿を見せながら
力強く生きる
奥深さ
流行りに
一過性に
華やかさに
心奪われず…
変化なきものも美しく
見極められる美意識を持っていたいです
二月の茶道クラステーマは「松樹千年翠」です
冷たい風が吹き心が定まらない時もあるもの…
心静かに 一服のお茶を点てる
茶花は山で育った梅です
磨かれるようなひと時を楽しんでいます
photo:白梅