菓匠 鶴屋吉信
今まで過ごした春の中で
今年ほど春の風の巻き上げる力を
からだにも心にもしみてくる経験はありません
これらは、ネガティブなものではなく
何だかよくわからない巻き上げられる風の力です
アーユルヴェーダの世界では、春は風の要素を持つと言われます
中医学を学ばれている生徒さんから
中医学の五行論でも春は風の影響に備える教えがあると伺いました
このように、自然の力を感じて生きていることが尊きことに思うこの頃です
風にさらわれないように
精一杯に立ち向かうこと
そんな自分を遠巻きに眺めながら微笑ましく思っています
気付けば新緑の季節へと時は流れて
新鮮で柔らかな緑、見上げればコブシの花が空へと
お顔を持ち上げている
嬉しくなってしまいます
🍃
これからのひと月は
「梨花一枝春」~りかいっしのはる~
という禅のことばを大切にした
空間とこのひとときとなりますように
お迎えしたいと調えています
梨の花の花言葉は、愛情、癒しです
禅語の意味は
僅かに一枝に咲いた梨の花が春を告げているということですが
真白な梨の花のように
本来の自分の色に戻るひとときでありますように
地上に根付く私であること
大切に味わっていきたいと思います
風に巻かれていても
その私を感じながら、自分以外の人へ愛情を注いでいたことを
とても嬉しく思っています
愛情と安らぎを感じている日常でありたいです
赤坂柿山『日々花々』
癒し
花言葉
僅かに一枝に咲いた梨の花が春を告げている