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『大いなる沈黙へ』Ⅱ

  • 21:32

構想から21年の歳月を費やして製作されたドキュメンタリー。
フランスアルプス山脈
グランド・シャルトルーズ修道院
厳しい戒律の男子修道院。
会話は、日曜の昼食後の散歩の時間だけ許され
俗世間から隔絶され
何世紀にも渡って変わらない決められた生活
これまで内部が明かされたことがなかった世界が映像化。

信仰をもち自給自足で生きる彼らの毎日は
驚きではなく、私たちが誰でも持つ本来の心の静けさを
環境から調えて
彼らは信仰へと身を捧げている。
三位一体の幸福に満たされた幸せを、日々の学びや労働を繰り返しながら大切にする。

ただ、その過ごし方の違いに皆が驚く。
覗き見したくなるような世界…。
生き方や暮らしは違うだけで何も変わらないと、私は思った。

同じ人間を生きている。

けれど、…。
パンフレットや広告のコメントには、
尋常ではない沈黙の世界
自然界の音
削ぎ落とされた暮らしの音
と、ある…
慌ただしい毎日に翻弄される日々の暮らしとは、確かに大きく違う世界に彼らは生きている。
特別な事として思うのも
とてもよく解る。

ただただ…
大切なものは
私個人の内側にあると☆
改めて思う。

終始素晴らしい映像が流れて美しい色。
許可を貰うのに16年かかり
そこから準備、唯一許された
監督ひとりがカメラを持ち
修道士と同じ生活、労働をしながら撮影期間6か月、120時間の録画を編集し、まとめられた映像。
撮影は自然光でされているので薄暗く何をしているかわからない場面がたくさんあり、そこが想像掻き立てられる楽しいところと、思う。

今、生きるのに
大切にしたいこと
染々と考えた2時間49分☆

8/22まで
岩波ホールにて上映中

2014-08-12 20.19.30