スタジオ『ミュゲ』

オーナーのブログ

2014年10月11日

映画『蜩の記』

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『アナ雪』も楽しかったですが・・・

『永遠の0』以来

久しぶりに…素晴らしいと思いひたる映画を観ました

直木賞受賞作品の映画化ということだけではなく

俳優さん達の演技の素晴らしさ

立居振る舞いの美しさ

愛情、信頼、清々しい気が満ち溢れる

ほっとするものを感じる映画です

無実の罪を受け容れ

泰然自若として

与えられた切腹までの十年を

誠実に、穏やかに、愛情いっぱい胸に抱えて

その日暮らしを大切に・・・蜩(ひぐらし)と重ねて記しながら

根底にはずっと温かい空気が流れていきます

幾つかの心に響く会話がありました

主人公、秋谷(しゅうこく)の息子、武家に生まれた郁太郎と農民の息子として生を受けた源吉の会話

元服を迎える前の幼い二人は、

郁太郎が源吉に、どうしていつも微笑んでいられるのかと尋ねます

源吉は、大切な事だけを覚えておいて後はすべて忘れてしまうから…と応えます

大切なことは、愛する人のことだけでよいと…だから、郁太郎のことは自分の両親や兄弟と同じように覚えておかないといけない・・・忘れられないから友達なのだと言います

主人公、秋谷に昔から想いを寄せていた美しい尼僧の話す言葉

・・・ひととしての縁(えにし)

この世には数えきれない生をうけた方がありますが全ての方と縁で結ばれているわけではありません

縁で結ばれるとは

生きていく支えとなる

ということかと思います

美しい景色を目にしたときに

自らと縁のある人もこの景色を眺めているのではないかと

そのように思うだけで心がなごむものです

生きていく支えとはそのようなものだと思います…

美しい四季おりおりの山里の景色に

美しくたおやかな言葉と所作が

ストーリーの素晴らしさを持ち上げているように思います

よろしければ

劇場で観て頂きたいです

素敵な時間でした

(有楽町マリオンにて)

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