スタジオ『ミュゲ』

オーナーのブログ

2014年5月16日

花御供(はなごくう)

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数年前の桜の季節、
咲き始めの硬いつぼみをたくさん持った桜の木が私は好きです…。と、話す私へ、
そうですか…。
桜は、盛りを迎え散り行くその時こそ美しいという見かたもあるのですよ。
と、お話して下さる方がありました。
当時の私には、風が吹くとハラハラと散る花びらは、不安定と儚き事の象徴で、とても受け容れ難きものでした。
私は、一生この方のお話されている価値観を理解なんてできないわ!と、拒絶していたことがありました。
それでも…「桜」に触れる度に散り行く桜への感じ方を恐る恐る確認する私はいるのです…。
月日は、随分と過ぎました。
新しい自分を発見しながら、心にも感性にも広がりがうまれたからなのでしょうか…。
ある日偶然に出会った『茶の本』岡倉天心著作(日本語訳版)に、
「花によっては、死を誇りとするものもある。日本の桜は風に身を任せて片々と落ちる時、これを誇るものであろう。花は死を恐れない。」という文章を見つけて
地球の裏へワープしたような衝撃を受けました。
素晴らしい世界が今、広がる…。
私も広がる…。
拒絶しても、心の何処かにそっと置きながら考えつづけてきた事を幸せに思います☆

桜のように咲き始め、たわわに花を咲かせながら流れに身を任せ恐れを知らない終わり方をしたいと…。
とても前向きな気持ちで毎日を大切に出来るようになりました☆

同じ今を生きるなら、温かく幸せな気持ちで生きていたいですね(^^)
今、生きている事も有り難く思います。
全てに…感謝も。
花御供(はなごくう)いつも心に置いて生き、花にも人生にも向き合いたいと思います。

(photo:6月を待つ若い紫陽花)

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